2018年07月28日

心の中の娘と共に:(18)

ランチセミナー
 7月9日、都内のホテルで「健康長寿をめざして」というランチセミナーが開催されました。これは、娘が食事療法の指導を受けていた、西台クリニックの主催によるものです。
 生前娘も何度か参加しており、私も同行していました。娘の楽しみのひとつは、ランチでした。食事療法では外食もほとんどできないので、このセミナーで出される、食事療法中の患者でも安心して食べられるランチは、とても楽しみだったのです。今回のMenuは以下の通りです。

  ゴーヤーとヨーグルトのスムージー
  紅心大根のクリームスープ カプチーノ仕立て
  鯖ソテー 赤いお野菜のソースに浮かべて
  鶏胸肉の塩麴マリネ キノコのクーリ添え ジンジャソース
  サラダパナッシェ
  マンゴープリン
  七穀米ブレッド
  コーヒー

 塩分をほとんどカットしているとおもうのですが、見た目も美しく、そして美味しかったです。娘も一緒だったら満足したに違いありません。主催者の配慮と、その要求通りの食事を提供してくれるホテルのコックさんに感謝。
 今回のセミナーでも、食事の大切さを改めて感じました。娘が亡くなった後、ともすれば手抜きしがちになる食事について、反省させられるひと時でもありました。

低栄養 
 最近「低栄養」という言葉をよく耳にします。今日もお茶屋さんに買い物に行きましたら、店主と年配の女性客が、栄養不足の話をしていました。私は、食べる物に事欠かない今の時代に、「低栄養」はそぐわない言葉だと思っていました。それでも、何らかの原因で栄養不足に陥る人が増えているということは、食事に関する正しい知識がない層が増えているのかもしない、と思いました。
 わが家では、毎日食べるご飯を、胚芽米にしています。と言っても、夕飯時に軽く一膳(80g)食べるだけですから、主食というよりも副食の一品のようなものです。ちなみに朝は全粒粉のパン30gで、これも副食並み。昼は麺類。
 白米に比べて胚芽には、栄養素をエネルギーに変えるB1が2.5倍、成長を促進するB2が1.6倍、アミノ酸の代謝を促すB6が2倍、細胞の若さを保つEが10倍など、ビタミン類が豊富に含まれているそうです。栄養学の専門家は、「胚芽米とは、一粒の米に総合ビタミン剤をくっつけたようなもの」とも語っています。白米崇拝者の皆さん、今は胚芽米も白米に劣らず美味しくなりましたよ。私は胚芽米(無農薬)を何年も食べていますが、わが家でご飯を炊いたときに来合わせた、姪の子供Kちゃんは、おかず無しで一椀は完食します。美味しいと言います。
 「貧乏人は麦を食え」と国会で言った池田勇人大臣(のちに総理)のように、今の国会で「低栄養者は胚芽米を食え」と言ってくれる国会議員が現れたら、日本国中賛否両論で盛り上がり、食事に関する知識が飛び交い、国民誰もが食事に無関心ではいられなくなり、その結果「医療費の支出が減る」……文字だけの漫画の世界です(笑)。
 
近況あれこれ 
聞いたことのない病気
 友達から、「蜂かしき炎」に罹り自宅で静養している、とのメールがありました。最初何のことか分からず戸惑いました。蜂に刺されたのかな、とも思ったのですが、どうやら病気の名前らしいと気がつき、ネットで調べてみました。そして「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という病気があることを、知りました。この病気は、皮膚疾患がある、高齢者や免疫力低下のひとが罹りやすいそうです。抗菌薬服用で個人差はあるが5日間〜14日間が治療の目安とか。
 友達は、私と同年でもまだ仕事で飛び回っている、元気なひとです。それでも、やはり頑張り過ぎて疲れが溜まったのかなあと思い、「神様から頂いた休暇と思い、休んでください」と返信しました。
(2018年7月28日)
posted by ジャン吉 at 11:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月14日

心の中の娘と共に:(17)

本こ読み
 いつも本ばかり読んでいる私に、母がつけたニックネームが「本こ読み」でした。私の趣味の筆頭に挙げたのが読書でしたが、その後、いつ頃から本を読むのが好きになったのだろうか、と考えてみました。
 物心がつく頃からの記憶をたどってみますと、まず祖父重四郎の、新聞を読んでいる姿が浮かんできます。朝日新聞でした。字を覚えてから、少しずつ私も新聞を読むようになりました。そして中学生の頃には新聞連載の小説を楽しみにするようになったのです。大人の世界が広がる物語を、毎日どきどきしながら読んでいました。
 祖父は晩年になっても本を読んでいました。自分で買うことはなく、私が高校生の時にそろえた河出書房の世界文学全集を読んでいました。ある時、夏休みで東京から帰省した私に、「今読んでいる本は、名前がこんがらかって進まない」と祖父が言いました。ドストエフスキーの「罪と罰」でした。
 母が、東京で働いている、会ったこともない父のもとに嫁いだときに、父の部屋には雑誌が積み重なっていたそうです。父は、夜店で古本屋をめぐるのが好きだったと母から聞いたことがあります。
 祖父、父、と本好きの肉親が居て、いつも読んでいる姿を見て育ったことが、私の「読書」の習慣を、しっかり身に付けさせたのではないかと思います。私には妹と弟がいますが、どちらもやはり本好きです。ある時期、故郷の町の本屋さんで、良く買う個人のお客は佐々木の本家と分家の二人、と聞いたことがあります。本家は弟、分家は叔父(父の従妹の夫)です。この叔父は、海軍に所属していたことがあり、求める本も軍関係が多かったようです。津波で流されてしまいましたが、今残っていたとしたら、コレクションとしてそれなりの価値があったと思います。東京のわが家は狭いので、生家に置いてもらっていた私の本も、弟の本も、そして弟も、2011年の災害で失われてしまいました。
 子供が本を読まない、と悩んでいる親がいるとよく聞きます。「親の背を見て子は育つ」ということわざがあるくらいですから、親が読めば、子供は興味を持つと思うのですが、親自身読まなくなっているのかもしれません。私達の育った時代とは異なって、今の世は、本よりも子供の興味を引くものがあり過ぎて、本を読むことまでには至らないのかもしれませんね。
本の世界を知らないで一生を終えるなんて、私には想像もつきませんが。

近況あれこれ
ラッキョウ漬かったよ 
 この前ラッキョウを漬けた話をしましたが、その後、娘のラッキョウ好きの友だちが来宅したので、少し分けてあげました。私も味見をしましたが、まあまあでしたので、しばらくは、酒の肴を一品分考える手間が省けそうです。前のブログで、ラッキョウを漬けたのは2年ぶり、と書いたのは3年ぶりのかん違いでした。今は少しだけ2015年に漬けたものが残っています。3年も経ったラッキョウは濃い茶色で、見た目はよくないのですが、食べてみたら歯ごたえもまだ残っており、ご飯のおかずにはなりました。
 娘もラッキョウが好きで、深いビンの中から、ラッキョウを取り出すのに便利な道具を見つけてきて、取り出すことから楽しんでいました。
「バル、今年のラッキョウ漬かったよ。食べに出ておいで」と声に出して誘ってみました。

(2018年7月14日)
 
posted by ジャン吉 at 10:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月01日

心の中の娘と共に:(16)

やまない詐欺に学んだこと
 最近ミニコミ紙に、地域の詐欺事件の件数と被害額が載っていました。近くの警察署管内の被害が4788万円で、私の住んでいるあたりで2635万円と特に多いそうです。どおりでここのところ、「特殊詐欺対策プロジェクト」の名刺を持った刑事さんが何度も個別訪問し、「被害に遭わないために、電話に出ないで」などのパンフレットを置いて行ったり、口頭で注意を呼び掛けたりしています。パトカーも、何度も回ってきています。
 どれほど騙されるなと騒いでも、騙される人が後を絶たないのは、どこに要因があるのか、と考えさせられます。生前銀行勤めの娘がこんなことを言っていました。「お母さん、日本人はどうしてタンスや畳の下にお金を置いておくの?私の銀行に預金してくれればいいのに」と。高額の現金を手元に置いておくのは確かに騙される要因の一つと思います。
 でも、相手がお金を出すに至るまでの、騙しのテクニックが巧みなことが、騙される要素のトップかもしれない、と最近は思うようになりました。電話だけで、言葉だけで、騙す相手を信用させ、高額を相手から騙し取る……。そういえば、断っても、断っても、連日のように電話をかけてきていた、北海道の海産物の店からの電話がパタリとやんだのは、誰かが警察に通報したのでしょうか。
 犯人からの電話のひとことに騙され、ATMまで足を運んだ私の知人も、全く相手を疑わなかったそうです。この知人は善良な人ですから、話に乗せられたのかもしれません。私自身もお人好し(=愚か者)で何度か失敗もしていますから、残り少ない人生では「人が悪い」、と言われるぐらい用心深く過ごさなければ、と決心を新たにしているところです。詐欺犯に騙されないで一つ学んだと思えば、今後の生き方に生かさない手はありません。
ワールドカップ
 ロシアでワールドカップ大会が行われています。前回はブラジルでしたから、娘と何試合か観戦しました。
 娘はブラジル育ちだけあってサッカーが大好きでした。小さい頃から路上でボールを蹴っていたというのですから、ボールの扱いも上手でした。
 娘と一緒に試合を観戦するようになるまで、私はサッカーに興味がありませんでした。もともとわたしはスポーツそのものに興味が無かったのです。それが、娘と一緒にサッカーやバレーボール、テニスの試合を観ているうちに、いつの間にか楽しむようになりました。
国際試合では、娘はいつも日本を応援していました。誰かに、「日本とブラジルが試合したらどちらに応援するの?」と聞かれて、「もちろん日本!」と答えていました。その日本とブラジルの試合があったときには、娘はテレビの前で大声を上げ、日本を応援していました。そして日本が勝ったときに、応援していた本人がびっくりしていたことも、覚えています。
 娘とサッカーの試合を観戦したのは、2016年夏の、ブラジルオリンピックが最後でした。入院中でしたが、決勝戦でブラジルが勝った試合を、娘はしっかり見ていました。
 娘が亡くなってからは、娘と見ていたテレビ番組を、私は一切見ることができなくなりました。音楽番組も、ドラマも、サッカーも……。
 今回のワールドカップも無関心でしたが、たまたま日本の試合が行われている場面にぶつかり、観戦する気持ちになりました。娘の遺影と並んでテレビの前に座り、「バル、一緒に応援しようね」と話しかけました。

近況あれこれ 
 梅雨冷えとでも言うのでしょうか。毎日のように気温が20度以下という日が続いたかと思うと、ある日突然暑い日に変わり、それからは30度を超える日が続いています。
 そんなある日、買い物に出ますと、近所の小さな人口池でカモが4羽遊んでいました。黄色いくちばしに、首のあたりが濃いグリーンのような色でしたから、マガモかな、と思いました。泳ぎながら、ときどき水の中にくちばしを入れ、エサを探しているようにも見えます。この池にはザリガニが棲んでいて、姪の子供Kちゃんも友だちと釣りに来る、という話を聞いていたので、カモもザリガニを食べにきたのかな、それとも他に水生植物とか、水生の虫類などもいて、それを食べているのかな、と思いながら、しばし立ち止まってカモを眺めていました。私の他にも、立ち止まって見物している大人が3人。心和むひとときでした。
(2018年7月1日)
posted by ジャン吉 at 11:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする