2018年11月03日

心の中の娘と共に:(25)

 ヒマラヤスギの災難 
 9月末のある夜、台風で朝の3時頃まで眠ることができませんでした。8階までは、雨の音は聞こえませんが、風が強く、うなるような音が怖くて眠ることができなかたのです。こんなに強く感じた台風は、初めてです。
 翌朝は、台風一過で気持よく、いつもの公園に散歩に出かけ、公園の中に入って驚きました。銀杏とどんぐりで足の踏み場もないほどです。銀杏拾いの人も何人かいましたが、とても拾い尽くせるものではありません。それに、道は木々の枝や葉っぱで、歩くのもままにならないほどでした。それでも何とか一周してみるとさらにびっくり。公園の一番大きなヒマラヤスギが3本も根こそぎやられ、公園内の道を塞いでいたのです。
 ヒマラヤスギは私の両腕ではとてもまわらないほど幹が太く、高い木です。この地に住んで40年以上になりますが、その間、散歩に行く度にこの木の下を通っていました。あまりにも高いので、木全体を眺めることもありませんでしたので、実(球果)が生っていることなど気がつきませんでした。今回倒れていた木の葉の間から、実が生っているのが見えたときには感動しました。円錐形で松ぽっくりとよく似た、アボガドより少し大きめぐらいの実です。娘に見せようと思い、幾つか拾って帰りました。
 翌日の朝の散歩で、銀杏やどんぐり、木の枝や葉も片付けられて、散歩道は元通りになっていました。そして倒れたヒマラヤスギは2メートルぐらいの丸太になり、積み重なっていました。翌々日にはどこへ運ばれたのか丸太の跡形もなく、公園はいつもと変わらない姿で、散歩の私を迎えてくれました。
 ヒマラヤスギの実だけが、わが家の娘の遺影の前に置いてあり、台風があったことを思い出させてくれます。

近況あれこれ
豆台風
 先日、呼び鈴が鳴ったのでインターフォンに出てみると、「Kちゃん」という声が返ってきました。
 ドアを開けると、姪の子供Kちゃんとその友達3人の顔が並んでいました。「あのね、遊んでいたら雨が降ってきたの。いちばん近いのがここだから来たの」とKちゃん。
 とにかく上がってもらいました。それから姪に電話をし、傘を数本持って迎えに来るように伝えました。姪が迎えに来るまでの間、狭いわが家に、ひと時もじっとしていない子供の動きと、かん高い声があふれました。そして姪が迎えに来て、子供達が無事帰って行ったあと、後片付けをしながら、まるで台風のようだ、と思いました。子供好きのバルがいたなら、どんなにか喜んだことか……。
(2018年11月3日)
  
posted by ジャン吉 at 09:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする