2019年03月30日

心の中の娘と共に:(34)

カフェラテ
 セブンイレブンのカフェラテがニュースになっているのを見て、私も飲んでみたいと思っていました。が、これまでコンビニはほとんど利用したことがなかったので、機会がありませんでした。

 私の家から電車で2時間ばかり離れたところで一人住まいをしている、86歳の叔母(父の妹)がおります。私と妹は、いつも叔母のことは気にかけていましたが、都内に裕福な息子夫婦も住んでいるので、今頃は有料の施設に入居しているかも、などと話していました。その叔母から1月初めに電話がありました。いまだに一人暮らしで、「寒いのにこたつも壊れて、冷蔵庫も壊れて……」など話し、最後に「良かった、いくちゃんと話ができて。今日はとてもいい日だった」で終わったのです。私は「うん?私と話したことであんなに喜ぶなんて。おかしい」と胸騒ぎがしました。すぐ妹に連絡し、一週間後の休日には、妹の車で姪とKちゃんも一緒に、掃除道具と米だけを持って、叔母の家に向かいました。
 外で転んで足が痛いので、つかまりながらの日常生活とのことでした。さっそく大掃除をし、部屋に置いたままの壊れた電気製品など、使わなくなった物を片付けました。それから量販店に行ってこたつと照明器具も買いました。息子夫婦は4年も来ていない、とのことでした。

 その後訪れたとき、叔母が動くこともままにならなくなっているのを目にしてから、一週間に一度、食料を届けがてら、叔母の様子を見に行っていました。医者に行ったときに動けなくなり、息子のところに連絡がいったとのことで、息子も顔を出しているとのことです。

 近くにセブンイレブンしか店がないので、叔母の家に行くたびに、買い物に利用していました。ある日、買い物ついでにカフェラテを頼んでみました。紙カップを渡され、自分で淹れるのだそうです。「初めてなので、教えて下さい」と従業員にお願いしたら、コーヒーマシンのところまで出てきて教えてくれました。
 次の週にまた買い物ついでにカフェラテを頼みました。「先日教えてもらったのですが、うろ覚えなので、分からなかったらお願いします」と従業員に言って紙コップをもらい、コーヒーマシンのところにいくと、先客が淹れている最中でした。私がよく見ようと、脇から身を乗り出すと、先客が「カフェラテ?」と聞くので、そうです、と答えました。するとその人は、自分の淹れたばかりのカップにふたをして私に「これをどうぞ」と言い、ふたの開け方まで説明してくれたのです。私は思いがけないことに驚きましたが、その人は「自分のは、すぐ淹れるから」と言い、私のカップをマシンに置き、淹れ始めました。50代ぐらいの男の人で、作業服姿でしたので、お昼の弁当でも買いに来ていたのではないかと思いました。
 私は丁寧にお礼を言ってコンビニから出ました。手に持ったコーヒーの温もりよりも、私の心はとても温かいもので満たされていました。そして、私も見習わなければ、と思いながら、叔母の家に急ぎました。

 後日、この話を娘の友達でクリスチャンの方に話しましたら、「聖書の中に、自分の益をはかって自分の事だけに目を留めず 人の益をはかって他の人のことにも目を留めなさい、という言葉があります。他の人に見習うまでもなく、秋さん(娘バル)のお母さんの人生そのものだと思います」という言葉が返ってきました……。

近況あれこれ
人形遊び
 買い物に行く途中、近くの小さな公園でブランコに乗っていた姪の子供Kちゃんが、私を見つけて「いくちゃーん」と呼びました。そばまで行きベンチに座って、ブランコで遊ぶKちゃんと友達を眺めていました。しばらくするとブランコを降りたKちゃんと友達が、ベンチに置いたそれぞれのリュックから、人形を取り出し、ベンチに並べて遊びはじめました。それを見ていて、集合住宅に住む子供達は、自分の家に友達を呼んで遊ぶということは余りしないのだな、と思いました。近所に遊びに出るのに、リュックで遊び道具を運んできて、友達に会うと、その場が遊び場所になるようです。リュックの中には縄跳び道具、水の入ったボトル、その他にもいろいろ入っているようでした。人形遊びなどは家の中でするもの、と思い込んでいた私には、新鮮な驚きでした。

                   
(2019年3月30日)

posted by ジャン吉 at 21:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月16日

心の中の娘と共に:(33)

テレビの故障
 五年前に購入したテレビが、ある日突然映らなくなりました。声だけが聞こえてきます。
 音楽番組や、CSの宝塚番組を見るためと、私も時代劇を見るのに大きな画面の方が見やすいと思い、買い替えたものです。大画面のほかに、録画やDVD再生機能がついているので選んだ、40インチのテレビです。
 このテレビを選んで良かったと思います。娘がiPadとテレビを繋ぎ、iPadの音楽番組や動画を、大画面で見ていましたし、私もCSの時代劇の番組を、映画感覚で楽しめるようにもなりました。録画機能もフル回転しています。予約一覧には月曜日から日曜日まで日時指定の予約が入っています。
 また、録画のところには、生前娘が録画した番組も何本か残っています。その中の「マダムと泥棒」という映画は1915年9月16日の水曜日に録画したものですが、当日外出から戻った私に、「お母さん、面白い映画を見ましたよ。録画したから、お母さんも見てね」と娘が言いました。でも、私はいまだにこの映画を見ていません。どうしても見る気持ちになれないのです。それでも、このテレビの中に、娘の録画した番組が残っていることが、私にはとても大切なことに思えるのです。
 そのような、毎日の生活にかかせないテレビが映らなくなったのです。購入店の保証期間5年が過ぎたばかりでした。さっそくメーカーの相談窓口に電話をし、修理の依頼をしました。
 見積もりに来宅した人の話では、パネルを取り換えるしかない、とのことでした。明日か明後日には部品が入ると思うので連絡します、と言って帰りました。
 それから毎日、修理の人が今日来るか、明日来るか、と心待ちにしていましたが、音沙汰なし。一週間目に、こちらから連絡したら、その日のうちに来て修理してくれました。忘れられていたのかしら、と思いました。でも、修理の人といろいろな話をして学ぶことがありましたし、10日ばかりテレビ無しの生活を送ったことで、考えさせられることもあったので、修理が遅れたことは、良かったと思うことにしました。
 液晶テレビの内部を見ることができたのも、いい経験でした。私が想像していた内部とは異なって、配線もすっきりしているように見えました。紙テープのようなものがひらひらしているのを見て「それは何ですか」と聞きますと、この中にたくさんの配線が納まっている、との説明でした。だから、私の目にはすっきりした感じに見えたのですね。ネジが多いのにも驚きました。修理の人がよく間違えないものだと、心の中で感心して見ていました。
 修理時間は、パネルを替えるだけなら、30分ぐらいで済むのでそうですが、最近では、地震対策で、大抵の家庭で粘着性の耐震マットを使っていて、それを剥がすのに、かなりの時間がかかるそうです。わが家でもそうでした。台座の四か所に貼りつけていたのですが、かなりしつこく、剥がすのに修理の人は苦労していました。修理のときには剥がさなければいけない、などと考えたこともありませんでした。修理後には、粘着マットを二つだけにしてくれましたので、次回からは剥がしやすくなりました。
 ちなみにメーカーは三菱電機で、パネル交換等で修理代金は6万4584円(税込み)でした。
テレビが直った翌日には、同じ区内に住んでいて、毎月わが家に来てくれる娘の友達と、娘の入院中の動画を映して、見ながら二人で泣きました。

近況あれこれ
表参道
 昨日表参道の美容室に行ってきました。娘バルに紹介されて、アメリカで学んだという店主のカットが気に入り、現役時代からお世話になっている店です。
 表参道の通りは行き交う人でいっぱいでした。聞こえてくるのはほとんど外国語です。娘の母国語(ポルトガル語)も聞こえました。でもこんなに多くの外国人がいるのに、娘はもういないのだ、と思うと、悲しくもなりました。
 美容室で椅子に座り、カットをしてもらっている間目を閉じていると、誰かが店に入ってきた気配がし、突然フランス語が聞こえてきました。表参道らしい、と思いました。
 帰り道、ヒルズの中にある「Tabio」という靴下屋に寄り、ヨガ用の五本指のソックス3足、黒地にブルーの花模様と、黒地にグリーンの花模様のソックスを購入。この店も娘に教えてもらったのですが、最近、私の好みも娘に似てきた気がします。
                        
(2019年3月16日)
posted by ジャン吉 at 10:38| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする