2019年09月14日

心の中の娘と共に:(45)

アナウンスの言葉
 久しぶりに不用品買い上げの業者の車が回ってきました。いつも呼びかけの声を車から流しているのですが、「壊れていても構いません」という部分を聞くたびに、私の胸の中で違和感が持ち上がっていました。
 最近、自分自身が使ったことで、やはり違和感は間違えではなかったのかもしれない、と思い、調べてみることにしました。私が使ったのは、中華やさんの、「出前が遅くなるかもしれない」と、お店の人が言ったことに対して、「遅くなっても構いません。お願いします」と答えたことです。
 調べた結果、「構いません」は、自分が「気にしない」「差し支えない」ことを示す場合に使う、相手に許可を求められた場合、自分の都合で何かをする許可を得る場合や、確認を取る場合に使うことができる、とありました。
 お客様の方から、「壊れていても構いませんか?」と聞くのならいいのですが、不用品買い上げの業者がお客様に向かって「構いません」というのは不適切な言い方で、「壊れていても差し支えありません」とでも言い換えた方がいいかもしれない、と思いました。

 私は十代の頃から、言葉に対して敏感なところがありました。実家の近所のある会社の標語を目にしたときにも、おかしい?と感じて申し入れをしたことがありました。「安全は急ぐときほど慎重に」という標語でした。慎重に対処した結果が安全につながる、ということならわかりますが、「安全」は名詞で、それを慎重に、の意味が分かりませんでした。60年ほど前のことですが、今でも覚えているのは、私の申し入れにきちんと説明がなかったので、私の記憶から消えないからです。最近、ネットで安全関係の標語を探してみましたら、「安全は急ぐときほど慎重に」と同じような標語がいくつか出てきましたので、品詞を、あいまいなままに使っているのかなあ、あるいは標語だけに許される許容範囲があるのかなあ、などと思ってみましたが、いまだにすっきりしないままです。
 大学で国語表現法という科目がありました。私は、先生が問題を黒板に書き終わるときには、答えを全部わかっていました。この科目の試験のとき、故郷に不幸があり、試験を受けられなかったのですが、先生に「平常点でお願いします」と申し入れると、先生は「○○さんですね、わかりました」と承認してくれました。
  最近姪の子供Kちゃんと行った熱帯館で、「エサやり」を見学したのですが、その30分ぐらいの間、スタッフが「エサをあげる」と言っていたのが気になりました。「あげる」は漢字で書くと「上げる」で、もとは謙譲語からきているので、動植物に対して敬語を使う必要がないので使わない、と覚えているのですが、熱帯館では魚が主人のようなものですから、「魚様様」の気持ちでエサをやっているのでしたら、「エサをあげる」と言う気持ちもわからないわけではないですが……。
 言葉の間違えではないのですが、最近テレビの健康食品の宣伝でよく耳にする、愛用者が「自然のものですから安心ですね」と言うセリフ。これを聞くたびに「うん?どうして自然のものなら安心なの?自然だから安心できないものもたくさんあるのに、この健康食品は、そんなあいまいな言葉で宣伝して大丈夫なの?」と思う私。
 
 自分でも気にしないようになりたいのですが、持って生まれたものと思い、あきらめるしかなさそうです。

近況あれこれ
セミへの小さな心遣い
 生ゴミを捨てようと思い、ドアを閉めて建物のいちばん奥にあるダストシュートまで、廊下を歩いていく途中、セミがひっくり返っているのが目につきました。ゴミを捨てた帰りに、「おやおや、可愛そうに。セミさんは自分では起きられなかったのよね」と、言いながら、私はそおっと持ち上げ、まだ生きていたので、外に放しました。
 ひっくり返っているセミを見つけると、そばに木があれば、木につかまらせもます。でも、セミがひっくり返るということは、もう飛ぶ力も、木に登る力もなくなり、死期が近づいたとき、とも言われていますので、私の心遣いも、セミにとっては無駄なことと、思われているかもしれません。それでも私は止めることができないのです。

(2019年9月14日)
posted by ジャン吉 at 08:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: